なまこ
【意味】 なまことは、ナマコ綱棘皮(きょくひ)動物に属する海生動物の総称。体は円筒形で、先端は多くの触手を伴なった口があり、後端は肛門。皮膚は柔軟だが小さな骨片が散在している。酢の物として生食するほか、いりこ(干物)、このこ(卵巣)、このわた(内臓の塩辛)など加工される。
【なまこの語源・由来】
なまこは、古くは単に「コ」と呼ばれており、のちに「なま」が付いて「なまこ」となった。
「コ」は触ると小さく固まることから、またコリコリした食感から「凝」の意味であろう。
なまこの「なま」は、ナメクジやナマズと同じく「滑らか」とする説と、「生」の意味とする説があるが、皮膚にある骨片が「滑らか」とは言い難いため、なまこの「なま」は「生」の意味と考えられる。
「生」の意味にも二説あり、ひとつは茹でて乾したなまこは「いりこ(煎りこ)」と言うことから、それに対して「生食」であることを示すために「生」が付け加えられたとする説。
もうひとつは、なまこは再生力が強く、体を切ったても時間が経つと元へ戻ることから、「生きかえる」という意味の「生」とする説である。
多くは「生食」の意味といわれるが、「生食」の意味であれば「生き物」としては「コ」と呼んだままになり、「なまこ」と呼ぶ場合は「いりこ」や「このわた」などと同様に、「食品」の名として位置づけられているはずなので、「生きかえる」意味の「生」の方が良い。
漁師言葉から生まれたとすれば、再生力の強さと固まるところから、「凝」に「生きかえる」意味の「生」が付き、「なまこ(生凝)」になったとする方が自然と思われる。
漢字の「海鼠」は、夜になるとネズミのように這い回ることからや、ネズミの後ろ姿に似ているから当てられたといわれる。
【関連語】
| イカ・烏賊(いか) | イソギンチャク・磯巾着 | 海参・煎海鼠(いりこ) |
| ウニ・海胆・海栗・雲丹(うに) | 海(うみ) | ウミシダ・海羊歯(うみしだ) |
| ウミユリ・海百合(うみゆり) | 堅い・固い・硬い(かたい) | 金海鼠(きんこ) |
| 串海鼠(くしこ) | 口海鼠・口子(くちこ) | クラゲ・水母・海月(くらげ) |
| ゴカイ・沙蚕(ごかい) | 海鼠子(このこ) | 海鼠腸(このわた) |
| サンゴ・珊瑚(さんご) | サンショウウオ・山椒魚 | 酢(す) |
| タコ・蛸(たこ) | タツノオトシゴ | 生(なま) |
| ナマズ・鯰(なまず) | ナメクジ・蛞蝓(なめくじ) | 滑らか(なめらか) |
| ネズミ・鼠(ねずみ) | 莫久来(ばくらい) | 撥海鼠・撥子(ばちこ) |
| ヒトデ・海星・人手(ひとで) | ヘビ・蛇(へび) | 棒海鼠・棒子(ぼうこ) |
| ホヤ・海鞘・老海鼠(ほや) | ミミズ・蚯蚓(みみず) |
